子どもの貧困と就学援助制度~国庫補助制度廃止で顕在化した自治体間格差~
参議院事務局、経済のプリズム第65号
財政力の低い市町村ほど、就学援助を行う必要性が高いという傾向があると推察される。多くの市町村において、三位一体改革における国庫補助額の廃止分を補うような市町村給付額の増額が行われず、一人当たり支給額の削減につながっている。憲法が保障する教育の機会均等という趣旨からは、子どもの貧困に対応すべき就学援助制度の運用のほとんどが市町村に任せられている現状には、再考が必要である。(p.28 - p.39)