コロナによる臨時休校下において、学校給食には子どもの食格差を小さくする機能があったことが顕在化した。コロナ禍・災害などの状況下では、給食を提供できない・給食費を払えないという状況も生じ、影響の長期化に伴い子どもの生活の格差も拡大する。近年、全家庭を対象とする子育て支援としての給食費補助制度を設ける自治体が増えている。給食費は年間4万円を超え、子どもの学校に関する出費のうち相当な割合を占めている。給食費の無償化も広く検討されるべきである。学校給食の無償化は、選別主義による就学援助による支援を、普遍的な現物給付に転換する効果がある。