子どもの貧困と食支援としての学校給食──選別的福祉から普遍的福祉へ
月刊『地平』2月号
地平社
日本では、効率化重視のもと1980年代から行政改革の一環として、学校給食の民間委託やセンター化が進んだ。学校給食の合理化が根強くうたわれる一方、物価高騰下で、 委託事業者の倒産リスクも高まっている。さらに近年では、コロナ感染症や地震などの災害、物価高騰などによる大きな環境の変化が、子どもたちの食を脅かしている。本稿では、環境の変化によってダメージを受けやすい経済的困難を抱える子どもに焦点を当て、韓国の親環境無償給食を参考に普遍的な食支援としての学校給食の役割を再考する。