学術論文

基本情報

氏名 森 まり子
氏名(カナ) モリ マリコ
氏名(英語) mariko mori
所属 文学部人文学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

名称

「建国期のイスラエル内閣閣議議事録 史料紹介と予備的考察(二)━『暫定政府会合議事録』第1巻(1948年5月16日~5月30日)に見るイスラエル国家の性格及び諸制度をめぐる論争とアラブ問題━」

単著、共著の別

単著

年月日

2015/03

発行所等

『東京大学東洋文化研究所紀要』第167冊

出版社

東京大学東洋文化研究所

巻・号

第167冊

開始ページ

205

終了ページ

298

査読の有無

概要

2014年度の主要業績であり、原稿用紙200枚相当。『東洋文化研究所紀要』第165冊に掲載された論文の続編で、1948年のイスラエル内閣閣議議事録(ヘブライ語)の第1巻(1948年5月後半)に扱われている危機の二週間の閣議を分析する。この時期はイスラエル国家が市民国家となるか、アラブ人を排除する「ユダヤ人民族国家」になるかが意外に流動的であり、国家の方向性をめぐる激論が内閣で交わされていた。詳細な分析の結果、従来言われてきたような「アラブ人追放政策」はこの時期の内閣レベルでは少なくとも存在しなかったと結論する。また、5月26日閣議の大幅な削除部分は、現在も論争になっているタントゥーラ村におけるアラブ人追放と虐殺事件に関する審議であった可能性が高いとも結論する。査読者からは、国家形成と民族問題の研究一般にも影響を与える業績であるという趣旨のコメントを寄せられた。