「二言語の能力とコード・スイッチング‐韓国系民族学校の高校生を対象として‐」
『社会言語科学』8巻1号、社会言語科学会
本稿では、韓国系民族学校の高校生の談話データを用いて、話者の来日時期による二言語の能力が、言語選択やコード・スイッチング(CS)にどのように関わっているのかについて考察した。その結果、来日時期が早くなるに従い、韓国語の発話に日本語の要素を挿入するタイプのCSから、韓国語と日本語を発話内で交互に切り替えるタイプのCSに移行する傾向があることが分かった。これは、世界の移住者集団のCSに共通する特徴である。(pp.43-56)