本稿では、滞日時期の比較的短い留学生を対象として、彼らのコードスイッチングの特徴について、韓国系民族学校の高校生(吉田 2005)との比較を通して明らかにすることを目的とした調査を行った。調査の結果、留学生の談話では臨界期以後に来日した高校生以上に、発話での韓国語使用の割合や文内CSでの日本語の単語への切り換えの割合が高かった。このことから、高校生の間では集団内のコードとして混用コードが使用されているのに対して、留学生の間では場面に応じて韓国語か日本語の一方を選ぶ傾向が強く、混用コードが集団内のコードとして使用されていないことが伺える。