「韓国系民族学校における社会的バイリンガリズム」
『言語情報科学』5巻、東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻
本稿では、韓国系民族学校の高校生の第二言語能力および韓国語と日本語の二言語使い分けに関する意識を明らかにすることと、“Regionality Index”という移動性を表す尺度が、多様な移動歴を持つ本研究の調査対象者に有効であるかについて検証した。その結果、“Regionality Index”と韓国語保持率、第二言語能力、二言語使い分けとの間には関連性が認められ、多元的な在日コリアンの社会的バイリンガリズムを捉えるうえで、この尺度が有効であることが証明された。(pp.241-257)