「経済的豊かさと暮らし向き満足度との関連――所得格差は幸福格差につながるのか」
季刊 家計経済研究
80号
消費者調査データを利用して、経済的豊かさと幸福感の関連を明らかにすることを目的とした。幸福感を暮らし向き満足度としてとらえ、所得や貯蓄額で測る経済力の絶対レベルが満足度に直接働く効果に加え、他人との比較、過去との比較による相対的評価の効果や、欲望レベル、消費レベルの効果を組み込んだ因果モデルを示した。さらに、経済的豊かさと満足度の関連が、豊かさについての価値観によって違いがあるのかどうかについて考察した。