本研究の目的は,消費者が手に入れたいと望む生活の内容を明らかにし,それを手に入れようとする要求(アスピレーション)が,どのような消費態度や行動につながるのかを明らかにすることである。個人に対する半構造化インタビューを行い,グラウンデッド・セオリー・アプローチにより,概念モデルを構築した。分析の結果生成した3つの概念[安心した生活][身の丈の暮らし][充実した生活]を【望む生活】としてまとめた。【望む生活】を規定する【豊かさ】は,[お金に困らないこと][好きに使える時間][人との関わり]である。【豊かさ】と【望む生活】は,社会関係資本である【人のつながり】とともに,消費態度・行動に関連するという仮説モデルを構築した。