「幸せは消費を促進するのか? 貯蓄を促進するのか?」
跡見学園女子大学観光コミュニティ学部紀要
5号
本研究は、幸福感が消費行動・貯蓄行動の変化に与える影響について検証し、世代あるいは年齢階層によって関連の仕方が異なることを明らかにするものである。同一対象者に半年の時間差をおいた調査を行い、半年前の意識とその後半年間の消費・貯蓄行動とを紐付けて分析した。その結果、「幸福感が貯蓄を促進する」という仮説は若年層を除く各年齢階層で妥当であることがわかった。一方、「幸福感が消費を抑制する」という仮説は支持されず、逆に、消費促進効果があることがわかった。