地方議会は、地方自治の二元代表制の一方の機関として、執行機関と緊張関係にありながらも切磋琢磨し、住民福祉の向上を目指してより良い地域経営を行うことが責務である。制度的には、主として議会会期中に執行機関に対する質疑を通じて監視機能と政策立案機能を発揮する。
しかし、これらは平常時を前提としており、災害時の地方議会のあり方については、災害対策基本法に議会、議員に触れる条文が皆無であるなど法制度上も実態的にも明確ではない。そこで、先行調査や東日本大震災の被災自治体のヒアリング等を通じて災害時の地方議会・議員の役割について考察をする。