「1950年代の『平凡』を読み解く―「働くこと」と「性」に関する記事を中心に」
『日本女子大学大学院人間社会研究科紀要』第8号
1950年代に全盛期を迎えた大衆娯楽雑誌『平凡』を「働くこと」と「性」に関する記事を中心に分析した。この時期の『平凡』には、中学卒業後、住み込み等で働く若者を励ます記事が欠かさず取り上げられ、彼らにとって「一人前」になることが職業的独立だけでなく、結婚し、家庭を築くことも意味することを明らかにした。さらに、「性」に関する記事では、女性読者に純潔規範を説く啓蒙的役割を果たしていることを明らかにした。