書評:李秉哲著 『新冷戦・新デタントと 日本の東アジア外交』
防衛学研究
日本防衛学会
第70号
本書は、この時期における日本の東アジア外交を分析し、日米韓3 か国の膨大な外交文書を丹念に読み込むことで、立体的に再構成し、大平・鈴木・中曽根政権における外交の連続性を明らかにした最先端の学術書である。具体的には、研究の対象時期を1979 年から87 年にかけての時期に絞り込み、日本政府がいかなる意図のもとに韓国に対する支援を行ったのかについて、詳細な検討と評価を加えた。