少子高齢化の影響から大幅な労働力人口減少が見込まれている我が国では、育児中の女性が労働力として期待されているにも関わらず、就業継続や再就職をしにくいという現状がある。その一要因として企業の環境整備不足があり、「居住地域」で「子育て経験を活かす」働き方が適していると考えられる。このような問題意識から、本研究は子育てとの両立を可能にする企業に属さない働き方に求められる条件を明らかにすることを目的とし、NPOによるテーマ型地域活動を分析対象とする。活動に従事している子育て中の女性(NPO職員、NPO主催イベントへの出展者)へのインタビュー調査と活動実態の観察調査から、テーマ型地域活動が、「子育てとの両立がしやすく、積極的・主体的に働ける場」であるかどうか検証する。イベント来場者にアンケート調査を実施。集計結果を職員と出展者にフィードバックする。アンケート結果を基に、出展者等が自らの活動を客観的に振り返り、改良点を見出し、対策の提案を可能になるようなワークショップを開催する。これにより育児中女性が子育てと両立させながらテーマ型地域活動を継続・発展させるための支援も行う。