PP.257-268.
新井 雅・庄司一子
スクールカウンセラー(以下、SC)と教師によるアセスメントを共有するための方略が職種間の協働的援助に及ぼす影響を検討した。SC96名、教師322名を対象に以下の尺度について質問紙調査を実施・分析した結果、共有方略のうち特に「積極的かつ迅速な情報・意見交換」は、教師とSCの協働を促進し、職種間の葛藤を低減させることが明らかとなった。また、共有方略の6つの因子に基づきクラスタ分析を行った結果、SCと教師は4つの群に分類され、それぞれの群は異なる協働・葛藤状態を示していた。