PP.559-570.(総ページ12). 本研究では,心理専門職と大学院生の研究活動およびエビデンスに基づく実践への態度とその関連要因を検討した。大学院生と心理専門職ごとに違いはみられたものの,研究活動と臨床実践のつながりの学習,研究・分析に必要な学習環境の充実,教員の研究活動への意欲といった大学院での教育環境のほか,卒業論文や修士論文以外で研究に関与する経験,研究を通しての成功体験や自己の成長を実感した体験等が,研究活動とエビデンスに基づく臨床実践への肯定的態度に直接的・間接的に重要な役割を果たしている可能性が示された。