音読の実践が、学習者のリーディング・プロセスにもたらした変化とその要因、及び学習者のリーディングに対する態度に及ぼした影響を明らかにした。参加者は日本人大学生英語学習者1名で、英語の熟達度は中級レベルであった。実践期間は4ヶ月間を設定し、1日につき30分から1時間程度の音読学習を行った。参加者のジャーナルとインタビューデータを質的に分析した結果、参加者は、素早く文構造を把握して、英文を英語のまま理解できるようになり、この経験がリーディングに対する態度によい影響を与えた。変化の要因は、音読中は止まったり戻り読みしたりできないという、処理に課せられた制約にあった。