ことばは社会的文脈の中で意味を持つ。コミュニケーションはそこに参加している人々による意味構築である。グローバルな世界におけるコミュニケーションでは、英語が共通語となっており、その世界で活躍するには英語は必要条件である。では、グローバルな世界に入っていくのに必要な英語力を身に付けるために、英語の授業では何ができるのか、何をすべきなのか。本稿では、まず、ことば、コミュニケーションをどのように捉えるかという立場を示した後、英語教育の3大教授法について概観し、そのうえで、学習者が実社会でのコミュニケーションに参加するのに必要な英語を身に付けるために、教室ですべきことを考察する。加えて、学習者がコミュニケーションに参加する意思に影響を与える要素を示し、これを育てるために必要なものを考察している。