「“会”と“能”の意味的相違について」
国際連語論学会
『高橋弥守彦教授古希記念論文集』
本論文は、従来の研究が指摘する“会”と“能”の基本的意味と構文的意味に関する差異を参考しながら、確立された可能表現の新たなカテゴリのもと、明確な区別を示した。同時に、“会”は「推測可能」であり、「恒常性」・「静態性」の意味特徴を持ち、それに対して“能”は「状況可能」であり、「臨時性」・「動態性」の意味特徴を持つことを指摘した。さらに、王力(1954)の中国語で物事に対する推測の言語形式も「能願形式」という考えから、「ある物事に対する推測」も可能表現のカテゴリに当てはめるべきであると思われる。