本研究では、4年制大学の教育学部に所属する大学4年生8名を対象に、進路選択セル
フ・エフィカシーの向上を目的とした介入プログラム開発のフォーマティブ・リサーチと
して、フォーカスグループインタビューにより大学生の進路選択SEへ影響を及ぼす要因を
収集することを主な目的とした。インタビューの結果をSEの4つの主要な情報源に基づき
生理したところ、「遂行行動の達成」ではSEの向上要因として【事前知識や類似体験の獲
得】、低下要因として【想定した見通しとの差異】、【現実的な困難の経験】が抽出され
た。「代理的体験」については、SEの向上要因として【肯定的なモデルの存在】、【想像的
希望】が抽出された。低下要因は特にコーディングされる内容は挙がらなかった。「言語
的説得」では、SEの向上要因として【可能性への言及】、【反骨精神】、低下要因として
【現実的な困難の指摘】が抽出された。最後に、「生理的・情動的喚起」については、SE
の向上要因として【関連行動に付随する肯定的感情】、低下要因として【当該職業への違
和感】、【ストレスによる体調不良】、【関連行動に付随する不快感情】が抽出された。