ひきこもり者の心理状態に関する一研究-文献における「当事者の語り」の分析より-
九州大学心理学研究
第8巻
ひきこもりの書籍・論文を資料として用いてKJ法による分析を行い、ひきこもり者の心理状態を表す小グループ82個・中グループ18個・大グループ4個が抽出された。また、考察として「社会不適応」「閉じこもり」「自律性の喪失」「先が見えなくなる」という時間の流れの中で心理状態を捉えた。さらに、援助者の指針として以下の点を述べた。(1)柔らかい態度・言葉かけを心がける。(2)わずかな接点から信頼関係を構築していく。(3)希望と自尊心を支える。