情報動態変化の全体像を構造的に検討し、これからのマーケティングコミュニケーション環境として、(1)消費者の能動化、(2)消費者の常時接続化、(3)個々人のミクロ情報環境の異質化と慣性化、(4)自律的情報循環の増加、(5)自律的情報蓄積の増加、を前提とすべきことを指摘した。そして、この新しい事態に対応して、マーケティングコミュニケーション概念を送り手による受け手に対する説得的コミュニケーションの管理から拡張して、マーケティングコミュニケーションのエコシステムを構築する戦略目標を持つべきこと,戦術的対応方針としてリアルタイムマーケティングを実践することを提唱した。あわせて、コミュニケーション効果指標と効果測定の方向性を示した。