The NICT JLE Corpusに基づくWh語およびWh疑問文の産出調査

人文研紀要

中央大学人文科学研究所

第63号

著者：若林茂則，穂苅友洋
学習者コーパスを用いて，日本語母語話者による英語のwh語の産出状況と，wh疑問文の産出に伴う誤りを調査した。wh語の産出については，wh語の種類により産出数の違いがあるものの，熟達度の伸長に応じて全体の産出数は増加していた。一方，wh疑問文に含まれる誤りは，そのほとんどが助動詞に関する誤り(例:doとbeの選択の間違い，主語と助動詞の倒置がない)だったが，学習者が自分の発話を比較的自由に統制できる環境では，誤りの数自体が少ないこともわかった。（本人担当:主に，データ収集，分析を行った。なお，論文は全節を共同で執筆したため，分担箇所の抽出は不可。）