著者:穂苅友洋、若林茂則、西海茉優、佐藤安邦
英語の動詞由来複合名詞(例:cat watcher; cat watching man)の語順(OV)は、対応する動詞句(例:watch a cat)の語順(VO)と逆になる。第二言語学習者は、英語の複合名詞を習得する際に語順を間違える(例:*watching cat man)ことがあり、この誤りは、学習者の母語における複合名詞の語順(VO)が原因だと論じられてきた。本稿では、複合名詞の語順が英語と同じ日本語(例:猫見物人)の話者でも同じ誤りが見られることを示し、この誤りは、第二言語学習者が句を構築する規則を使って複合名詞(に相当する表現)を形成したことによる誤りだと論じた。(本人担当:論文執筆の全般(P.77~P.82)を担当した。なお、第2著者には論文に対する助言を求め、第3・第4著者には、データを提供してもらった。)