著者:若林茂則、穂苅友洋、羽生佳亮、藤本卓明、木村浩隆
日本語を母語とする英語学習者にとって、動名詞(例:enjoy reading)よりも不定詞(例:want to read)の方が習得しやすく、使用が正確なことが先行研究で報告されている。本稿では、不定詞と動名詞の使用・習得における難易の差は、派生に必要となる(語彙、形態、統語)操作の数が関係していると論じ、この主張に基づき、第二言語習得では、「派生に必要な操作の数を減らす」という経済性の原理が働いていると提案した。(本人担当:主に、先行研究におけるデータの再解析と論文全体の編集・校正を担当した。なお、論文の執筆は、第1著者が作成した草稿に、加筆修正する形をとったため、分担箇所の抽出は不可。)