本研究は多くの観光客が訪れる秋葉原地区の空間上の基礎構成を明らかにすることを目的とし、2011年に回遊行動調査と用途断面調査を実施した。その結果、各年齢層の活動の中心はJR駅北西象限のとくに中央通・ジャンク通にあること、中央通沿いでのトイ/ホビー、レジャーなどジャンク通でのPC系、飲食などの多様な用途がメソスケールで連担しながら集積し個性ある界隈を形成していること、年齢層別の回遊パタンが緩やかに対応していることにより、この地区が特徴ある用途の集積・重層で構成されてきたことが本研究からも確認できた。
林恵子・池本将章・兼田敏之・小山友介・中村仁, 共同執筆