学術論文

基本情報

氏名 加美 甲多
氏名(カナ) カミ コウタ
氏名(英語) kami kouta
所属 大学 文学部 人文
職名 准教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

名称

「古典文学と教育―学ぶ意義という視点から―」

単著、共著の別

単著

年月日

2026/03/15

発行所等

『人文学フォーラム』、跡見学園女子大学 文学部人文学科

出版社

巻・号

第24号

開始ページ

42

終了ページ

53

査読の有無

概要

人文学という分野における学校教育の一例として、古典文学教育を取り上げ、現状での問題点やその可能性について論じた。基本的に古典文学を読むためのみのスキルであり、特殊な言語体系を有した古典文法はその学習の入り口が特に重要である。暗記地獄によって、書かれている内容や作品の本質に迫り、行き着く前に古典文学アレルギーを生み出してしまうことだけは避けたい。それを解消するひとつの方法が現代語訳であり、たとえば謙譲語から当時の上下関係が見抜けるなど、単なる暗記だけではない古典文法の学習という意味でも有効である。また、その現代語訳の違いを個性や文学の再生産と見なせば、ことばの面白さ、奥深さを学習者が能動的に認識する契機ともなる。現代語訳以外にも、昔話や古典文学における絵入り本(絵本)、絵巻物、『鳥獣人物戯画』を嚆矢とした漫画など、高等学校における古典の授業でどうしても偏りがちな古典文法だけに偏らない古典文学学修の素材、教材は多く挙げられる。校外学習との連動などにより現場で実物を見たり、古典芸能を観たりといった機会も必要であろう。そういったことは古典文学に描かれる学びの姿勢ともつながり、いくら学習環境がととのっていても、いくら文法を暗記していても、自らで正しく学び、見極める力を培っていかなければ、それは真の意味での智恵とはならないのである。