小栗貴弘,大橋智 共著
pp.35-47
本研究の目的は,学習につまずきのある高校生の英単語学習を題材として,流暢な行動の反復に重点を置いた学習スキルの教授効果を検討することであった。研究1,研究2ともに探索的に効果を検証するため,単一事例実験デザインのABデザインを用いて分析を行った。介入のプレとポストは被験者内要因とし,介入の効果評価を行った。学習スキルがほとんど獲得されていない高校生においては,学習成績の向上と学習にかかる時間の短縮が見られ,単語カードを用いた学習の流暢性を高める介入が学習効率を高めることが示された。