2007年に全国の小・中学校・高等学校で特別支援教育が始まり、10余年が経過した。本論文では、高等学校の特別支援教育について、国内で発表されている論文および自治体で発行されている報告書を、①校内支援体制、②校外連携、③通級による指導の観点から、概観・考察することを目的とする。校内支援体制は、校内支援体制整備、校内支援体制を担っているメンバー について概観した。校外連携は、特別支援学校のセンター的機能の活用、特別支援学校以外の機関との連携について概観した。通級による指導は、高等学校における通級による指導の制度化の経緯、様々な実践例と明らかになった課題を概観した。