〈フェスティバル化〉する時代におけるドラマトゥルギー
『演劇学論集』
日本演劇学会
66
現代社会が「リキッド・モダニティ」の中にあるとする問題意識に基づき、近年のドラマトゥルギーの変化について、特に1980年代以降のドイツにおける創作プロセスの変化とドラマトゥルギーの関係について論じた。ドラマトゥルギーはこれまでの「ドイツ」や「演劇」といった枠組に固定されず、領域横断的、流動的なものになっていること、創作現場で用いられる作業哲学はコンセプトのドラマトゥルギーからプロセスのドラマトゥルギーへと変移していることを指摘した。