会計規制の設定プロセスにおける政治的な力に関する先行研究には、大まかに言って2つの潮流がある。第一にWatts およびZimmmermanに代表される実証会計理論(Positive Accounting Theory)にもとづいた研究であり、第二に学際的・批判的会計研究(Inderdisciplinary and Critical Perspectives on Accounting)と称される研究グループによって公表された研究である。本稿は、とくに後者の研究方法を俎上に載せ、方法論的個人主義がどのように扱われてきたのかを検討したものである。