2016年(平成28年)から2023年(令和5年)にかけての、筆者の日本画作品および日本画作品を含めたインスタレーション作品5点(「おしゃべりスケレッツ」、「イノセント アース」、「ゆらゆら」、「時のかけら」、「母へのオマージュⅡー黄泉の国へ旅立つ母ー」と、それぞれの作品についての素敵な詩文(松木直子さんという英文学と俳句を修めておられる旧知の友人による)を紹介した。古来より関連が深い絵画と詩との交歓の姿として示した。芸術や美術といわれるものは古代には非常に広範に人間が生きていくための様々な営みを指しており、時代と共に分化していったが、現代美術ではそうしたジャンル分けが融合し美術作品をきっかけにして様々な思索やコミュニケーションを誘発するものになってきている。それが現代と未来における「美術の力」と捉えたい。