対象者が協力しやすい調査研究とは? -「研究者が聞きたいこと」から「対象者が伝えたいこと」へ-
日本女子大学西生田生涯学習センター
心理相談室紀要第11巻
筆者の障害児の両親を対象とした研究(内野, 2006)と、里親を対象とした研究では、対象者の反応や気持ちに合わせて調査内容や方法を探る過程を辿った。本研究ではこれらの研究過程と対象者の反応を整理し、対象者の支援と研究の両立をはかる方法を探った。いずれも「対象者が伝えたいこと」を受け取れるよう、調査方法や内容を選択したことで、対象者が伝えたいことや訴えたいことを発信できる場となった点が共通していた。