跡見学園女子大学心理学部紀要第8号 著者:大場沙椰・福島里美
本研究は、女子大学生を対象に、愛着スタイルと出産意向、子どもに対する意識および親性準備性との関連を検討した。関東圏の女子大学生132名を対象に質問紙調査を実施し、愛着スタイル別の比較を行った。その結果、出産意向と愛着スタイルとの全体的な関連は有意ではなかったものの、安定型愛着の学生では「子どもを産みたい」と回答した者が有意に多かった。また、安定型はとらわれ型および恐れ型と比較して、子どもと関わることへの抵抗感が低く、親性準備性が高い傾向を示した。さらに、出産を希望しない理由には愛着スタイルごとの特徴が認められた。以上より、愛着スタイルが出産意向や子ども観、親となる準備性に影響を及ぼす可能性が示され、将来の家族形成や親性発達を理解する上で重要な知見が得られた。