里親養育の広報活動に関する実践事例研究―臨床心理学の授業で女子大学生に里親養育体験を伝える試み―
日本コミュニティ心理学会
コミュニティ心理学研究第19巻2号
概要:臨床心理学の授業の1コマに、発達障害児や被虐待児を育てる養育里親を2名を招いて体験を伝える授業を行い、事例研究の手法で発話内容や里親・受講者の反応を分析した。 その結果、①出会いの段階、②養育における驚きや戸惑いを共有する段階、③失敗談を通じた不完全な里親の開示、④失敗や困難とどう向き合い、どう乗り越えるかを共有する段階、⑤養育を通じて得たものを振り返る段階 の5段階のプロセスを経て、身近な支援者像を受講者に伝えたことを示す結果が得られた。