学術論文

基本情報

氏名 栗田 秀法
氏名(カナ) クリタ ヒデノリ
氏名(英語) Hidenori Kurita
所属 大学 文学部 人文
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

名称

ジャック=ルイ・ダヴィッドの「歴史画」と悲劇

単著、共著の別

単著

年月日

2024/03/15

発行所等

人文学フォーラム(跡見学園女子大学)

出版社

巻・号

22

開始ページ

6

終了ページ

21

査読の有無

概要

本稿では、ジャック=ルイ・ダヴィッドの≪ヘクトルの遺骸に対するアンドロマケの苦痛と後悔≫(1783)について、アリストテレス『詩学』との関わりを明らかにすべく、「あわれみとおそれ」を引き起こす出来事の再現のための工夫の分析を試みた。その中でダヴィッドがタイトルに「苦痛」に「後悔」を加えるにあたり、チェーザレ・リーパの「後悔」の擬人像が参照された可能性を新たに提起するとともに、苦痛と後悔だけではなく、来るべき苦難に対する加護をアンドロマケが祈っている姿に描かれることで、ヘクトルを失った妻が「あらわれみとおそれ」いっそう鑑賞者に誘う存在に高められている配慮が見いだされることを示した。