東北地方の外国人住民の必要最低限の方言理解の一助となる方言集作成のため、東北出身者及び東北在住者に対して出身地・居住地で「使う」あるいは「聞く」方言について問う「方言使用調査」を実施した。その結果、東北全域で用いられる方言から各地域特有の方言までの使用実態を明らかにした。また、複数地域で共通して用いられる方言には意味拡張や意味推移により意味の地域差が起きている場合があることも明らかにした。さらに、同調査を東北地方在住歴20年以上の外国人住民にも実施したところ、彼らが「使う」「聞く」としたものは日本人が「使う」「聞く」としたものとほぼ一致することが明らかとなった。